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- 【1】 忙しすぎる職場。 長く薬剤師として働くために、 転職を検討するのも悪くない
- 【2】 眼科メインの薬剤師として、 ゆとりをもって仕事をする
- 訪れる患者数が比較的少なめ
- 一人の患者さんにかかる時間が短いことが多い
- 夜勤・残業・休日勤務の可能性や、プレッシャーが少なめ
- 勉強すべきことが比較的少ない
- 【3】 眼科メインの薬局で働くことには、 その他にもメリットが!
- 接客・服薬指導に注力できる
- 給与・安定性が低いわけではない
- 業務改善や勉強、副業の時間が取れる
- ブランク明け・経験の浅い薬剤師でも働きやすい
- 【4】 眼科メインの薬局への転職を 検討する際の注意点
- 難易度の高い処方箋が絶対にないわけではない
- 別科目への転職が難しくなることも。慎重に決断を
- 【5】 眼科メインの薬局へ転職するコツ
- 応募先を検討する際に着目したいポイント
- 転職エージェントを活用すべき!
- 【6】 まとめ
- データと評判でランキング! 【薬剤師転職サイト】69社超おすすめ大全
【1】
忙しすぎる職場。
長く薬剤師として働くために、
転職を検討するのも悪くない
薬剤師は、一般的には安定のイメージが強く、ワークライフバランスが取りやすいと思われることの多い職業です。しかし実際には、人手不足の問題を抱える業界であり、全体的に忙しいというのが現実です。
「店舗の立地がよく、患者さんがひっきりなし」「処方箋枚数に対して薬剤師の人数が少なすぎる」「休憩を取る間もなく、新薬の勉強はプライベートの時間を犠牲にしている」など、ハードな職場で疲弊している薬剤師の方もいることでしょう。
もし現在の激務から解放されたいと考えているなら、転職もひとつの選択肢です。
薬剤師として長く働くためにも、心身が悲鳴を上げる前に、働きやすい環境に移りたいものです。
今回は、薬剤師の仕事のなかでも比較的ゆとりがあると言われている、「眼科メインの薬局」への転職について考えていきます。
【2】
眼科メインの薬剤師として、
ゆとりをもって仕事をする
激務を避けたいと考えている薬剤師におすすめなのが、眼科の門前薬局など、眼科メインの薬局への転職です。
全体的に忙しい職業である薬剤師ですが、眼科メインの薬局は、総合病院の門前や他科に比較して、仕事が楽だと言われています。その理由として、次のような点が挙げられます。
訪れる患者数が比較的少なめ
最も大きな理由は、薬局を訪れる患者さんの数が少ないことです。
薬局の忙しさは、近隣の病院・クリニックの患者数で決まることがほとんどですが、眼科の場合、病院・クリニックの受診患者数が多くても、薬局はあまり混み合いません。
眼科の患者さんの多くは、受診しても処方箋が発行されず、薬局を訪れないのです。そのため、一度に多くの患者さんが押し寄せることはなく、休憩も取らず大急ぎで対応し続けるような仕事の仕方にはなりません。
一人の患者さんにかかる時間が短いことが多い
一人ひとりの患者さんへの対応も、難易度が高くなく、短時間で済む傾向があります。
眼科メインの薬局では、処方する薬はほとんど点眼薬で、内服薬が処方されても抗生剤・抗アレルギー薬など、ある程度決まったパターンで、種類も少なめです。
近年はコンタクトレンズの処方のために眼科を受診する人が多いものの、コンタクトレンズの販売や、着装用の点眼薬の処方であれば、難しい判断や煩雑な対応もありません。
夜勤・残業・休日勤務の可能性や、プレッシャーが少なめ
眼科は、命の危機に発展するような疾患を扱うことが少なく、緊急対応などもほとんどありません。クリニックであれば、夜勤がなく休日も決まっています。
そのため、眼科メインの薬局も、夜勤・残業の可能性は低く、定休で安定した勤務ペースとなります。
大学病院や総合病院に近い薬局の場合は、糖尿病由来の白内障、禁忌薬の多い緑内障など、眼科目以外に関する重めの処方箋を扱うこともありますが、メインが眼科であれば、日々のプレッシャーも比較的軽いほうであると言えるでしょう。
勉強すべきことが比較的少ない
新薬が発売されたり、よく処方されていた薬に副作用が発見されたりと、薬剤師という職業は、常に知識をアップデートし続ける必要があります。
ただでさえ業務が忙しいなか、勉強の時間を作るのはなかなか難しいことです。
その点、眼科目は、薬の種類は少数で、新薬が出ることもあまりありません。
他科に比べて、勉強に費やす労力が格段に少なくて済むということも、「眼科メインの薬剤師はラクだ」という声が多い理由のひとつでしょう。
【3】
眼科メインの薬局で働くことには、
その他にもメリットが!
眼科メインの薬局であれば、ゆとりをもって働けることはわかりました。しかし、人生の転機になると言っても過言ではない転職。それだけで決断するわけにはいきません。
次は、眼科メインの薬局で働くことの、その他のメリットも確認していきましょう。
接客・服薬指導に注力できる
まず、接客・服薬指導に注力できるという点が挙げられます。これは、他科に比べて業務に余裕があるからこそのメリットでしょう。
薬局を訪れる患者さんには、体調が優れなかったり、病院で長時間待たされストレスを感じていたりと、ネガティブな心理状態の人もいます。また、不安なことを薬剤師に相談したい人もいます。
調剤業務に加え、そういった様々な患者さんの心の状態に寄り添いながら、接客や服薬指導を行わなければならないのも、薬剤師の仕事の大変なところです。調剤業務の負担が軽くなれば、患者さんとのコミュニケーションも丁寧に行うことができるでしょう。
眼科メインの薬局は、単に激務を避けたい薬剤師だけでなく、もっと接客や服薬指導に力を注ぎたいと思っている薬剤師さんにも向いている職場なのです。
給与・安定性が低いわけではない
ゆとりをもって仕事ができると聞くと「ラクな分、収入が少なくなるのでは」という懸念が頭に浮かびます。基本的に薬剤師は高収入ですが、眼科メインの薬局の給与も、一般的な薬局の給与水準と特別差はありません。
試しに、大手の転職サイト「ファルマスタッフ」で、「眼科」をキーワードに、正社員の求人を検索すると、332件ヒットしますが、そのうち約98%が、年収450万円以上の求人です。(2021年9月現在)
厚生労働省の統計(*)によれば、薬局の一般薬剤師の平均年収は473万8,925円。平均年収に特別な差はないことがわかります。
例えば、以下は東京都の求人例です。
都内でもこの水準で、地方の求人ともなると、年収800万円を望めるものもあります。
また、コンタクトレンズの普及率が高い近年では、消耗品であるコンタクトレンズを販売したり、コンタクトレンズによる眼の不調で眼科を受診した患者さんへの処方などで、安定的な需要があり、今後も利用者は増えると予想できます。
コンタクトレンズの検査や処方を専門としている眼科の近くの薬局で働いた場合、一般の薬局で勤務するよりも売り上げが多い可能性もあります。
業務のゆとりだけでなく、安定性も兼ね備えている眼科メインの薬局は、非常に恵まれた環境と言えるでしょう。
(*厚生労働省. 「第22回医療経済実態調査」. 令和元年.)
業務改善や勉強、副業の時間が取れる
忙しくない職場=やりがいがないと考える方もいるかもしれませんが、与えられたことだけが仕事ではありません。時間が空く、余力がある、ということは、その分、自分や職場にプラスになる作業ができるのです。
今までは業務時間外に行っていた新薬の情報収集をしてみたり、薬学に関連する本を読んだりと、知識を深めるのもよいでしょう。そうして得た知識を資料にまとめて薬局に掲示すれば、同僚や患者さんにシェアすることもでき、職場のためにもなります。
勉強以外にも、日頃気になっている業務フローの改善を検討するのもおすすめです。提案して受け入れられれば、自分にとってますます働きやすい環境にもなり一石二鳥です。
体力に余剰が生まれれば、退勤後や休日に、副業などの新たなチャレンジもできそうです。
ブランク明け・経験の浅い薬剤師でも働きやすい
また、眼科メインの薬局は、ブランク明け・経験の浅い薬剤師にも働きやすいというメリットがあります。
これまで説明した通り、眼科メインの薬局は、他科と比較して難易度が高いほうではないので、薬剤師としての基本的な知識があれば、問題なく働くことができます。
採用選考の際も、経歴などで合否が左右されにくく、ブランクのある薬剤師、経験が少ない薬剤師にもおすすめの職場です。
【4】
眼科メインの薬局への転職を
検討する際の注意点
落ち着いて仕事ができ、メリットも多い眼科メインの薬局ですが、少しだけ、注意しておきたいこともあります。
難易度の高い処方箋が絶対にないわけではない
難しい処方やプレッシャーが少ないと言っても、あくまで “他科と比較すればそのような傾向にある” という意味に留まり、薬剤師という人の命に関わる仕事であることは変わりません。
大学病院や総合病院に近い薬局の場合は、糖尿病由来の白内障、禁忌薬の多い緑内障など、眼科目以外に関する重めの処方箋を扱うこともあります。また、脳や精神の障害を抱えている患者さんから、治療・投薬の正確な状況を得られず、危険な処方をしてしまいそうになったケースなどもあるようです。
当然ですが、決して緊張感の要らない職場ということではないことを理解しておきましょう。
別科目への転職が難しくなることも。慎重に決断を
眼科メインの薬局に就職し、その後に別科目へ転職しようとすると、選考通過率が低くなる可能性があります。
業界としても、眼科は難易度が比較的高くないという認識があるため、採用後に戦力になりにくいとみなされてしまうかもしれません。
ただし、視能訓練士など眼科特有の資格もあり、眼科としての専門性を高めるスキルアップの道もあります。その場合は、手術などを取り扱う眼科の門前薬局などを選ぶと、より専門的な経験を積むことができるでしょう。
先々のキャリアをしっかり計画したうえで、転職先を決断することが大切です。
【5】
眼科メインの薬局へ転職するコツ
では、実際に眼科メインの薬局への転職に向けて動き出すとき、どのように転職先を探すとよいのでしょう。最後に、転職活動のコツを紹介します。
応募先を検討する際に着目したいポイント
眼科メインの薬局といっても、職場の特色は様々です。
転職を成功させるには、転職の目的や、将来のキャリアプランなどを踏まえて、自分に合った職場を見極めなければなりません。以下のような点に着目して、応募先を検討することがおすすめです。
- 取り扱い科目
- 当然ながら、取り扱う科目が限定されているほど、業務は軽くなります。
とにかくゆったり仕事をしたいという気持ちが強い場合は、眼科のみ取り扱いの薬局を選ぶべきですが、領域を狭めたくない方は、内科の取り扱いもある薬局を選びましょう。 - コンタクトレンズの取り扱い有無
- コンタクトレンズの取り扱いがある薬局は、訪れる患者さんの人数はそこそこ多くなります。対応としてはコンタクトレンズの販売や、決まった点眼薬の処方程度なので、業務が重くなるというほどではありませんが、数をこなす必要は出てくるかもしれません。また、コンタクトレンズの扱いがあるほうが、給与が安定している可能性も高いでしょう。
- 近隣の病院・クリニックの特徴
- 大学病院・総合病院、手術を扱う病院の近くの薬局は、眼科メインであっても、難易度の高い処方が必要になる可能性があります。近隣の病院の特徴は、応募前に調べておきましょう。
- 処方箋枚数や薬剤師の在籍人数
- 職場の忙しさを気にしての転職であれば、必ずチェックしておきたいのが、1日の処方箋枚数や、薬剤師の在籍人数です。これに関しては、求人票から情報が得られない場合も多いので、転職エージェントを通じて確認してもらうのがよいでしょう。
転職エージェントを活用すべき!
この記事を読んでいる方の多くは、現在の職場で多忙な日々を送っていることでしょう。仕事をしながら、自身で求人検索や転職活動を行うことは、労力・時間の面で厳しいものがあります。より効率的で成功率の高い転職を目指すなら、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントを利用すれば、求人探しから、現場の情報収集、条件の交渉などまで代行してもらえます。前項で紹介した着目ポイントのような、求人票だけでは判断できないことも、エージェントを通じて確認することができます。
自分の時間と労力を無駄にすることなく、希望の働き方に対して精度の高い転職活動が叶うなら、利用しない手はないでしょう。
薬剤師転職エージェントについては、以前このサイトでも、全国69社の分析をしています。以下の記事を参考にしてみてください。
図解とデータでランキング!【薬剤師転職サイト】69社超おすすめ大全 | キャリアクエッション-転職、求人、質問と回答は caq.jp
https://sanyo3417.jp/pharmacist-ranking/
【6】
まとめ
今回は眼科メインの薬局への転職について紹介しました。
眼科メインの薬局は、難易度的にも体力的にも負担が少ないうえ、メリットも多い職場です。ワークライフバランスを見直したい方だけでなく、ブランク明けの薬剤師や、服薬指導に注力したい薬剤師にも適していると言えるでしょう。
将来に向けたスキルアップを考えている方は、職場選びに少し注意が必要ですが、転職エージェントを利用すれば、最低限の労力で、条件に合った求人が見つかるでしょう。
眼科メインの薬局への転職に興味を持った方は、この記事の内容を参考にぜひ挑戦してみてください。
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